ChatGPTの未来を考えてみる|シンギュラリティは起こるか

 皆さんこんにちは。ロクです。

 最近巷でチャットGPTなるものがよく使われていますね。

 これは、命令したことをなんでも聞いてくれる超便利AIなのですが、僕もたまに使わせてもらっています。

 ただ、このChatGPT、あまりに機能が進歩しすぎていて、このままではいずれ、ほとんどの人の職を奪っていくのではないのかと懸念されています。

 そこで今回は、ChatGPTの登場により、これからの社会がどのように変化していくのかを考察してみようと思います。

ChatGPTのすごいところ

 まずは、ChatGPTが優れているところから見ていきましょう。

 以下は、ChatGPTの使用例のほんの一部です。

  • テーマに沿った論文を書かせる
  • 指定した学年のレベルに合わせた計算問題を作らせる
  • 短編小説を書かせる
  • 目的に沿ったアイデアを出させる
  • 文章の要約をする

 ただ、これだけ見ても、かなり便利そうだなと思うと思います。

 ほかにも、革新的だったり、面白いと思ったりする使い方もたくさんあります。

 ChatGPTのすごいところは、これまでのAIと比べて、あいまいな指示に柔軟に対応できるようになっているところです。

 文章を読んで全体的な意味を把握し、それをもとに丁寧な回答を返します。

 これらは従来のAIではなしえなかったところで、人間の能力に近いものといえそうです。

シンギュラリティはもう来るか

 聞き覚えがある方も多いと思いますが、初めのAIが登場したころによく言われていたことが、シンギュラリティというものです。

 これは、技術的特異点と訳され、AIと人間の能力に差がなくなる点のことです。

 能力差がなくなるだけでは大したことではありませんが、このシンギュラリティの恐ろしいところは、AIは自律的に自身の能力を高めることができるという点です。

 人間とAIの違いは、すぐに疲れるか全く疲れないかです。あいつらはいくら働かせても、電気さえ供給させ続ければ全く音を上げません。

 また、決定的な違いとして、処理速度がAIのほうがずば抜けて早いです。

 高速処理ができるAIが本気で自身の改善に取り組み続けたらどうなるでしょうか。

 おそらく、昨日の新技術は明日にとっての10年前の技術になっているでしょう。

なんか、あっという間に人類がおいていかれそうで怖いですね。

 ただ、ここではあくまでシンギュラリティが来るかどうかの話をしています。

 結論から言えば、まだ来ないでしょう。

 これは、ChatGPTの仕組みを見ていくとわかります。

AIは経験則でものを考える

 そもそものAIの仕組みについてですが、AIは膨大な量のデータを”学習”することで、通常のプログラムでは判断が難しい問題をできるだけ正確に判断させるように作られています。

 そして、ChatGPTも基本的には同じで、大規模言語モデルと呼ばれるものをもとにしているのですが、従来のAIに比べ工夫を重ねたことで、複雑な入力に対してより自然な回答を導くようになっています。

 しかし、上記の仕組みでは、あくまでインターネット上に転がっているデータを選別して、それらをもとに判断を行っているにすぎません。

 つまり、いくらデータが上手に応用できて会話ができる仕組みを作れたとしても、根本的なところでいえば、”参考になるデータ”がなければ考えることができないということです。

 ここで、”参考になるデータ”というのは、考えるときの土台になるデータと捉えてください。

 例えば、「5+3は?」と聞かれた場合、ChatGPTは”参考になるデータ”(ここでは足し算の方法)をもとに、質問文を内部で5+3=に組み換え、”参考になるデータ”(ここでは人間らしい答え方)をもとに「8になります」と返すのです。

 逆に、新たに作られた難しい論理問題などは、正確に解くためのもととなるデータがありませんので、妥協案のような形でほかのパラメタから導かれた「それっぽいけど違う」結果を出力することになります。

 ここで、シンギュラリティに必要な要素を言うと、AI自身で自分のモデルを改善し、常に自動で最適化されている状態であるということです。この部分は、いくらパラメータの数を増やそうとも、経験則でものを考える限り、いずれ必ず壁にぶつかると考えられます。

 これらを踏まえると、ChatGPTは経験則でしかものを考えない点は従来AIと同じといえますので、シンギュラリティとは程遠いと呼べるでしょう。

サポーターとしては超有能

 上の項で、シンギュラリティは来ないよー、と話しましたが、それでもChatGPTは従来のAIと比べると性能が大幅にアップしていますので、何らかの仕事を行うときに、サポート役として使うと役に立ちそうです。

 例えば、長い文章の中で、必要な情報を中心に要約してもらったり、メールの返信を必要な情報を載せるように指示して代筆してもらったりという使い方ができます。

 さらには、世の中には、このChatGPTを活用して、お金を稼ごうとする動きもあるようです。

 実際にお金を稼いでいる人もいるみたいなので、ChatGPTはかなり有能だといえそうです。

 最近では、ChatGPTの面白い使い方について紹介する記事やツイートも目立ってきていますので、多様な使い方ができるという面でもかなり強力なツールといえます。

これからの社会はどう変わる?

 旧型のAIが出た当初は、いずれ機械にごっそりと仕事を奪われるのではないかと心配する声がたくさんありました。

 そして、ChatGPTという超強力AIの登場により、その不安がまたあおられてきています。

 確かに、ChatGPTでは、従来のAIでは不可能とされていたプログラミングまで簡単なものならこなしてしまいます。

 そんなやつが出てきたら、これまで人間にしかできないといわれていた仕事(例えばプログラマー)に就いている人も、自分の職を奪われるのではないかと不安になるかもしれません。

 しかし、AIはあくまでサポーターです。”AIにもできる仕事”の幅は確実に広がっているとはいえ、AIというサポーターを活用した”新たな仕事”も確実に出てくると考えられます。

 イメージとしては、AIを土台に人間の生産性を上げるという感じにシフトしていくんだろうと思います。

 また、いくらChatGPTは有能だとはいえ、現段階では実際の仕事を行うとなると、かなりポンコツですので、導入はまだされないと思われます。”今の仕事”が奪われ始めるのはまだまだ先です。

 とはいえ、AIがより社会の中心になってくることは考えられますので、今のうちから慣れ親しんでおくといいでしょう。

終わりに

 今回は、新たなAI、ChatGPTについて、シンギュラリティは来るかということに焦点を当てて考えてみました。

 シンギュラリティはまだ来ないという結論でしたが、使う価値の高いツールとなっていますので、ぜひ上手な使い方を身に着けていただけたらと思います。

 それではまた~。

AI

Posted by ロク