本の読み方のコツ|正しく読んで知識を増やそう
突然ですが、僕は本を読むのが好きです。この記事に訪れた方も、少なからず本を読むのが好きな方だと思います。本を読むのと読まないのとでは知識の吸収量が違いますし、人生の豊かさも違ってきます。
そんな読書についてですが、実は本をそのまま読んでいくだけじゃ知識を身に着けることは難しいのです。しかし、せっかく本を読むのですから、どうせならしっかりと読書後に相応の知識を身に着けておきたいですよね。
そこで今回は、本を読むときはどのように読めば知識が身につき、さらには、どう取り組めばその知識が知恵に昇華するのかについて話していきたいと思います。
本はただなぞるだけじゃ意味がない
まず初めに前提として言っておきますと、本はただただ漠然と読んでいくと、あまり効果がありません。というのも、人は本を目でなぞりがちになってしまうためです。目でなぞるというのは、読んでいるというよりは、眺めているという感覚に近いと思います。残念ながら、そういった読書ではあまり効果が出ないのです。
また、ただ目でなぞっていくと、分かったような気になります。そして一番いけないのは、そのまま満足してしまって、もう二度とその本を読まなくなることです。しかし、分かったような気になっているという状態のときは、どういったことを本が訴えているのかうまく説明できないことが多いです。
何が言いたいのかはっきり説明できないうちは、その本を理解したとは言えません。読書というのは、違う本を3冊読むより、同じ本を3回読んで、より深く理解するということを心がけなければならないのです。
それから、なぞるだけの読書をしていると、一つ危険なことがあります。それは、自分で考えなくなるということです。
本は、豊かな知識を身に着けるうえで必要ですが、何も考えずにただ眺めているだけだと、作者の考えに依存することになります。つまり、そのままその本を書いた人の意見に流されてしまうことになるのです。
さらに言うと、3回読んで深く理解する本の読み方の場合、ただ眺めるだけよりもさらに作者の考え方に流されやすくなります。なぜなら、よりしっかりその本の考えを理解しようとするため、ただ眺めるよりも頭に残りやすいからです。
頭に残りやすいということはメリットですが、しかし、自分で考える力を失ってしまっては意味がありません。そこで、大事になってくる心構えがあります。それは、本を読むときは、作者の考えに対して常に意見を持つように意識するというものです。
自分の意見を持つことができるようになれば、人の考えにそのまま流されることはなくなります。早いところ眺めるだけの読書を卒業して、自分の意見を持ちつつ深く理解していく読書をしましょう。
自分のレベルにあった本を選ぶ
先ほどの項で、本を深く理解することが大事だといいましたが、そもそも本を理解できるレベルにも限界があります。そんな時、自分のレベルよりもはるかに高い本を選んでしまっても、途中で挫折しますし、何一つ理解できずに意味のない読書をしてしまうことになると思います。
しかし、人は自分の読書のレベルよりもはるかに高い本を選びがちなのです。いろいろ理由はあると思いますが、レベルの高い本へのあこがれや、段階を飛ばしてショートカットしたいという心理が主に考えられます。残念ながらこのような読書の仕方では、時間をどんどん無駄にしてしまうだけなので、早いうちにそのことに気づいて考え直す必要があります。
では、自分のレベルにあった本の読み方についてですが、最初は自分が難なく読みこなせる本から読んでいくようにしましょう。
表紙を見て、気になる本があったら、とりあえず手に取って中身をのぞいてみます。すると、一ページの文量や使われている言葉から、その本の大体のレベルを見ることができます。そして、自分でも読みこなせそうな本を見つけたら、とりあえず読んでみることにします。
たくさん本を読んでいくと、そのレベルの本を読むことに慣れていくと思います。そして、自分の読書レベルが上がってきているということに気が付いてくると思います。そうなってきたら今度は、今まで読んできた本よりも少しレベルの高い本を読むようにしましょう。そうすることにより、さらに高いレベルを目指すことができます。
何度も読み返して深く理解
最初のほうでも言いましたが、本は一回読むだけではほとんどの場合理解することは難しいです。もしくは、理解したつもりで終わってしまうかもしれません。本の内容が理解できなかった場合、その読書の意味はありません。では、理解できなかった場合、どうするか・・・。その時は何回も読み返しましょう。
本を読むときは、その本を自分の脳に埋め込むつもりで覚悟を決めて読みましょう。そのくらい自分の頭の中に血肉として残るような読書をするのです。しかし、完璧主義は捨てておいたほうがいいと思います。というのも、真面目な方ほど本を完璧に読みこなしてやろうという考えの方が多いのですが、その読み方では読書の効率が著しく低下してしまいます。
そもそも1回目から理解できるわけではないのですから、時間をかけすぎないようにわからないところは飛ばして読むようにしましょう。また、1回目はわからなかったとしても、2回目にすんなりわかることはよくあります。とにかく、分からないところがあっても気にせず先に進みましょう。
最も大切なことは、何回も繰り返し読むことです。1回読んで終わりというのはもったいないことになります。
アウトプットで血肉化
最後に、本から得た知識をより深く理解し、さらには、自分の中で血肉となって生きてくる、いわゆる知恵を身に着けるための方法を紹介します。
その方法というのは、アウトプットになります。アウトプットというのは、頭にある知識や意見を自分の言葉で表現して、声に出すなり文字として書き出すなり、外に情報を出してしまうことを言います。
アウトプットというとどういうイメージを持たれるでしょうか。
アウトプットかあ…
めんどくさいし、難しそう。
こういった意見を持たれた方もいるかと思います。たしかに、アウトプットはめんどくさいです。しかし、それでもするべき大きなメリットがあります。そのメリットとは、知識を知恵へ昇華することができるということです。では、なぜ知識を知恵に変えることができるのでしょうか。
まず、知恵とは、仕事などでどうすれば効率が上がるのかといったことを工夫できる、考える力のことをここでは指します。それに対して、知識というのは、物知りな方がよく語るうんちくのようなものをここでは指します。知識については割とわかりやすいのではないかと思います。
上のことから、何が言いたいのかというと、ただ知識を持っているだけでは、現実では何の応用もできないよね、ということです。ですから、その知識をうまく利用するためには、知恵へと昇華させる必要があるのです。
そして、知恵というのは、知識がベースとなって発達していきます。積み重ねた知識をより深く理解していくことで、知識同士で結びつきあうようになり、それが知恵へと変わっていきます。知恵へ変えるときに、もっとも大切なことは元となる知識を深く理解することです。理解していないことを応用できるわけがないからです。
実は、アウトプットをすると、より深く理解できるようになります。なぜなら、得た知識を一度自分の頭を通して編集して、新たな情報として外へ発信する必要があるからです。この、自分の頭で編集をするという部分でもっとも理解を深めることができます。
もちろんですが、アウトプットをするためには、得た知識をそのまま出してはいけません。まばらに転がっている頭の中の情報を、自分なりの言葉でまとめてできるだけわかりやすく要約するように意識します。この要約する過程が編集ということになります。自分の言葉で説明できるということは、その知識の概念を把握できているということになるので、深く理解できていることになります。
アウトプットの有効性がよく理解できたでしょうか。ここでもう一つ、アウトプットについて心得てほしいことがあります。それは、様々な知識に対してアウトプットをするということです。
先ほども少し言いましたが、知恵というのは、深く理解した知識が積み重なって成り立つものです。そのため、一部の知識だけをアウトプットして理解しても、それはあまり効果がありません。知恵の力をより大きくするために、ことあるごとにアウトプットをくりかえす必要があります。
アウトプットの仕方
では、ここからは、具体的にどのようにアウトプットすればよいのかということについて話していきます。
僕がしている方法としては、本を読んだら、その本の内容を要約してノートにまとめるという方法をとっています。ノートは大学ノートがおすすめです。ノートにまとめる際は、1ページに収まりきるように要約します。多くても2ページに収まるようにしています。
要約するときに、そんなに堅くなる必要はありません。最初は下手でもいいですし、簡単に走り書きをするだけでもいいです。しかし、まとめながら、常に本に書いてあることの要点、つまり一番大事な部分はどこだろうかということは意識しておきましょう。とにかく書くことが大事です。
この方法でアウトプットを続ければ、いずれ必ずその知識が知恵となって役に立つときが来ます。
このほかの方法でも大丈夫です。ツイッターでツイートしてもいいし、友達に話してもいいのです。とにかく自分の頭に眠っている情報を発信しましょう。
おわりに
いかがだったでしょうか。今回は知識を知恵に変える本の読み方というテーマで話をしていきましたが、深く知識を理解して蓄積していけば、必ず知恵へと発達していきます。読んだ本を無駄にしないためにもこうした手続きを踏むことが大切になってきます。
自分の血肉となった知恵は、それからの人生で必ず生きてくるでしょう。今回の記事が、皆様の役に立てたのならうれしい限りです。
では、さっそくこの記事のことをノートにまとめましょう!それではまた今度。