【2023】基本情報技術者が変わる!ー難易度や受けやすさについて
皆さんこんにちは。
この記事を今読んでいる皆さんなら、もともとの基本情報技術者についての制度はよくわかっていると思います。
しかし、2023年度からこの試験の方式ががらりと変わってしまうとのことです。
では、大きく変わる部分を中心に説明しながら、僕が受けた印象も交えて解説していこうと思います。
試験科目名の変更
まず、試験の科目名が変わります。
もともとの試験では、それぞれ午前試験と午後試験という名称でしたが、改訂後はそれぞれ
科目Aと科目B
という名称に変更されるようです。
シンプルな名前ですね。
おそらく、基本情報技術者試験はCBT方式に変わってから旧午前試験を午後に受けたり、旧午後試験を午前中に受けたりといったことができるようになったため、それに合わせてこの機会に名称を変更しようということになったのだと思います。
試験時間の変更
今回の変更で、試験時間が大幅に変わるようです。
これはかなり重要な点といえます。
これまでの試験では、午前と午後どちらとも150分間で受験するようになっていました。
これは、二つ合わせて300分、つまりこれまでは5時間にも及ぶ試験だったということになります。
そのくらい時間のかかる問題量だったというわけですが、改訂された後の試験では、それぞれ
科目A→90分 科目B→100分
ということになっており、変更後は計110分(1時間50分)の短縮になっています。
つまり、試験によって拘束される時間が少なくなり、メンタル面でのハードルも下がるといえます。
基本情報技術者はこれまでよりもはるかに受けやすい試験になったのです。
問題数や問題形式の変更
試験時間が変わったことで、問題数にも変更があるようです。
科目Aの変更
まず科目A(旧午前試験)についてですが、もともと80問ありましたが、それが60問に減りました。
少なくなったので楽になった、というようにとらえることもできますが、試験時間もその分減らされており、90分しかありません。
1問あたりにかけてもいい時間を計算してみると、
改定前→1.875分 改定後→1.5分
となり、実は変更後の試験では少しギアを上げて、スピーディーに解いていく必要があります。
この点は、不安になる受験生も出てくると思われます。しかし、もともとの旧午前試験では、80問すべて解くのに100分ほどしかかからず、割と時間が余る試験でした。
ですので、改訂後の試験でも、通常通り解いていけばむしろ時間が余ると思います。
普段の勉強の時から、一問一問に時間をかけすぎないように意識しつつ解くようにすれば大丈夫です。
科目Bの変更
問題形式の変更で最も重要視したい点がこの科目B(旧午後試験)の大幅変更についてです。
もともとの午後試験では、11問の中から2問は必ず回答、3問は選択して回答の、計5問を解く方式でした。
しかし変更後の試験では、20問出され、そのうちすべてを回答する必要があります。
これを見て、恐ろしくハードルが上がったと思った方、もうすこし待ちましょう。
実は、変更後の試験である科目Bでは、一問一問が科目Aと同じ、とまでは言いませんが、問題文の量が劇的に減少しています。
これまでは一つ一つの問題を深く突き詰めていく系の問題でしたが、変更後は、一つの問題を少し浅めにしてその分範囲を広くしようという考え方の問題になっています。
ここの変更については、有利になる人と不利になる人で別れる部分ではないかと思います。
まず、もともとの試験は選択問題制であったため、全体的な知識がない場合も、得意な分野をきわめていけば点数が取れる試験でした。逆に言えばこの方式の場合、得意な分野がないひとはかなり苦労します。
しかし、変更後の試験では全問をまんべんなく解く必要があり、得意分野が偏っていてはつまづきます。一方、一問あたりにそこまで専門性がいらない問題になっていますので、得意分野がない人でも、全体的にそこそこの勉強をしていれば、点がとれる試験といえます。
実施時期の変更
実施時期にも変更があります。
これまでは春期と秋期に1回ずつ試験が行われるようになっていましたが、改訂後は一年を通していつでも受けれるようになりました。
これまでの試験の、半年に一回しかチャンスがないというプレッシャーが受験者の心理的ハードルを上げることにつながっていたと思います。
しかし、改訂により一年で受験できる回数が増えるため、一度落ちてもまたすぐに次を受ければいいと、少し気楽に受験ができるようになると思います。
この変更についても、受験者にとって受けやすくなる変更だと考えられますね。
変更点まとめ
変更点 | 内容 |
科目名 | 午前試験→科目A 午後試験→科目B |
試験時間 | 科目A(午前) 150分→90分 科目B(午後) 150分→100分 |
科目A問題数 | 80問→60問 |
科目B問題形式 | 11問中5問回答 →20問すべて回答 |
実施時期 | 年2回→いつでもOK |
最後に
基本情報技術者の試験制度が大幅に変更された件について、僕が受けた第一印象としては、より広い範囲の人たちにこの資格を取ってもらえるよう図っているんだろうな、というものです。
どの変更を見てみても、受験者にとって受験のハードルを下げるようなものばかりです。
個人的な感想としても、これまでも年々難易度が下がってきているように感じていましたので、今回の改訂により、決定的に難易度が下がったと考えています。
おそらく、基本情報技術者という資格を、ITパスポートと同じく一般的な資格にすることにより、国全体としてのITリテラシーを上げていきたいという思惑があると思います。
このことはつまり、基本情報技術者をとるのは当たり前になっていくということを表しています。
何が言いたいのかといいますと、IT関連に就く予定、もしくは就いている方は、基本情報技術者だけで満足するのではなく、その上の資格(応用情報技術者や高度情報技術者)をとるように頑張ってほしいということです。
ぜひ、周りの人との差別化や、自分の知識の専門化を図るためにも基本情報技術者より上のほうを目指していきましょう。